入場時に受け付けスタッフに手渡された、チュッ〇〇ャプスが先端に付いた70aのソーシャルディスタンスメジャー=i手作り)を持って薄暗い会場に入ると、おなかに響くサウンドと点滅するライト、クラブさながらの雰囲気だ。設置されたテーブルには、除菌グッズのほか、声を出さずに出演者を応援できる、おもちゃのマラカス、ハンマーが置かれている。
午後7時、「踊り続けて20年」の黒ちゃんクラブ≠皮切りに、多種多様なステージの幕が開いた。
小学生のグループが鬼滅の刃のキャラクター姿で軽々と華麗なアクロバットを決めると、あまりの格好良さにどよめきにも似た声が上がる。伊黒小芭内に扮した小4の二枚目君は「カツラがあるから動きにくかった」と話していたが。
アマビエに扮した女性が2人の少女と歌う、ボーカルユニットが癒やしの声を響かせる。
川崎を舞台にした芝居とラップ川崎サウスサイドストーリー=A江戸時代に大師河原で行われた酒合戦の再現、ベトナム人ロックバンドの演奏とパフォーマンスが途切れることなく続く。
圧巻だったのは3人の女性ダンサーによるバーレスク。観客に背を向け黒いマント(?)を脱ぎ捨てると露出度かなり高めな衣装で切れ味抜群のダンスを披露。某アミューズメントパーク(え?今年の干支?)の現役ダンサーの実力を遺憾なく発揮した。鬼滅の少年達がこれを見たのかどうかは定かではないが、明らかに18禁=iだと思います)。観客の目を釘付けにした。
トリを務めたベトナム人男性歌手のNINIは、今年10月に起きたベトナム中部で起こった洪水の映像の前で歌った。
最後は、主催であるJDS-ARTWORKS(川崎区)のプロデューサー、黒江乃理子が「まだまだ辛い時期が続くけれど頑張っていきましょう」と呼び掛け、お開きとなった。
午後7時に始まったライブは11時近くまでノンストップで続いた。リアルタイムで配信もしていたという。
その間、観客はステージを楽しみながら飲んだり食べたり、スマホを触っている人もいる。子供は走り回っている。これが野外なら夏フェスだ。つまり川崎の初冬フェス=B
全てにおいて「Air GOCIAA=えらいこっちゃ」だし、「GOCIAA=ごっちゃ」なのだが、2016年に川崎市がブランドメッセージに掲げた多様性(ダイバーシティ)≠具現化したライブだった。
ゴッチャは、来年の2月にも開催される予定。出演者も募集している。
(Text & Photo:Nanami T / かわさきジャズ公認レポーター)
◎公演情報
DIVERSITY ART CONNECTION 多文化救済LIVE
Air GOCIAA:) vol.3 〜世界へ配信えらいこっちゃ!〜
Collaborate with Kawasaki Jazz 2020
日時:11月10日(火)19:00 開演
会場:クラブチッタ